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伊娃的誘惑

2016年09月05日

雨の匂は言って

 国境にさしかかった僕は一旦足を止め、見えない白線白鳳丸功效を乗り越える勇気を今一度自分自身に問いかけてみた。答えは出ていたはずなのに、と小さな自分を悔しく思った。
 孤独に纏わる寂しさや悲しみ、もちろん楽しみもそこには含まれている。生きている以上抱えておかなければならない数々の感情と記憶を、僕はこの国境を越えることによってどうしたいのだろう。超える前に一息つこうと腰を下ろした。この弱さが僕なのだと少し笑えたけれど、きっと君も《らしい》と笑うだろう。国境に咲く花を、いつか君に届けられるといい。

手にはチョコレートを握っていることを、伝えられないでいました。

 雨が降ると予報でいたけれど、そんな気配はまったくせず、いもBand1中學今はまだしない。背負籠の中からひとつを選び、細々と確認をしてからまた戻す。その作業を繰り返しながらじっと俯いたまま歩いていました。
 「綺麗な花には棘がある」
 君がそう呟いていたのは昨日のことです。綺麗なものへの憧れではなくて、綺麗だと言われるものを綺麗だと思いたくない意固地な部分が君の特徴かもしれないですね。そういうと、傾いた顔に見え隠れする口角が一瞬くっと上がりました。

 手に触れた瞬間に総てが枯れ落ちてしまうような、そんな繊細なものが白鳳丸功效この世にあることを君は知っていました。雨も雨音も、其れらによる湿度も薄暗さも、其のどれをも君はとても愛しく思っていて、けれど決してそれを口にも態度にも出さずにいました。

 公園の短い薔薇のアーチを抜けると、君の姿はすでにありませんでした。君はきっと、握りしめているチョコレートが掌で溶けてしまっていることも、伝えずにいるのでしょうね。

 それが、君の優しさだと思います。

Posted by 伊娃的誘惑 at 16:47│Comments(0)
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